topimage2014 happyou-2

あいち国際女性映画祭2014は
9月7日に5日間の会期を終え終了しました

グランプリ Strangers SO-JEONG SHIN
準グランプリ Through the Windows 佐藤美代
ネクタイと壁 山本亜希

グランプリ

Strangers/監督:SO-JEONG SHIN

SO-JEONG-SHIN
strangers

韓国/25分/出演:Yun-jeong Cho、Dong-yeop Kim
チョンミは、息子の手術代を稼ぐため、偽装結婚し韓国で働いている。ある日、チョンミは職場の壁に落書きをしている少年を捕まえるが、息子と同じ年齢のその少年は、チョンミと同じように孤独だった。昼食を共にするうちに、二人の間に友情のようなものが芽生え始めたが、チョンミは入国管理官に見つかってしまう…。

シン・ソジョン監督受賞コメント
Above all, it is such an honor for me to receive 'Grand prix' award from Aichi Int'l Women's Film festival in Nagoya.I will remember Japanese audiences' comment, "It is short but memorable movie ", for a long time.The chairperson's "Do your best!" which she practiced in Korean is also very impressive and I will try to be a better woman film maker as she told me.
So-Jeong Shin

あいち国際女性映画祭においてグランプリをいただくことができたことを、何よりも大変うれしく思っております。日本の観客の方からの、「短いが、記憶に残る映画だ」というコメントを、私はずっと忘れることはないでしょう。理事長が韓国語でおっしゃった、「がんばってください!」というお言葉も、とても心に響き、その期待にこたえられるような女性映画監督を目指したいと思います。
シン・ソジョン

審査員講評
韓国には中国系朝鮮族が60万人いる。一年の在留許可のため、不法滞在も多い。主人公のチョンミは偽装結婚で働くが、その弱みにつけ込み韓国人が搾取する。韓国社会の暗部を鋭く照射する作品として評価は高い。


準グランプリ

Through the Windows/監督:佐藤美代

sato-miyo
Through-the-Windows

日本/3分
女性の見つめるひとつの窓から複数の窓への移ろいが、様々なシーンを回想する。都市の音と想像上の音は溶け込み、感情に寄り添う音楽となる。自由自在にメタモルフォーゼする窓の世界は、移動し、拡張し、映し、保管し、時には照らす灯台のような存在となる。 絵具、粘土、切り絵などを用いて制作したアニメーション作品。

審査員講評
女性が窓から外を見つめている。ビルの入り口から人が現れると、その人の生涯が3分間という短い時間の中で表現される。簡潔で、飛躍に満ちたアニメーションが優れている。


ネクタイと壁/監督:山本亜希

yamamoto-aki
nekutai-to-kabe

フランス/29分/出演:ブリューノ・トデスキーニ、ニコラ・ジロー
ヤンは、父の遺体に着せた服に合うネクタイをなかなか決められないまま、思い出に耽る。この父子にとって、父のネクタイの結び目と息子が壁に描いた絵がずっと一種 のコミュニケート手段だった。壁を塗り替えることが出来なかった父。その作業を引き継いだ息子。壁の絵を前によく理解されぬまま逝った父との関係を結び直そうとする息子。人生の頁をめくらねばならない時が来ている。

審査員講評
この作品の水準はプロのレベル。壁画を利用した父と子の関係、ネクタイから知る父の性格、女性関係の描き方も秀逸。長編作品が待たれる。