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9月4日 「ブライアンと仲間たち パーラメント・スクエアSW1」 早川由美子監督のゲストトーク

2009/09/05

「ブライアンと仲間たち パーラメント・スクエアSW1」 は、8年以上もの間、国会議事堂前の広場で反戦活動を続けているブライアン・ホウと彼のサポーターたちを追ったドキュメンタリーで、早川由美子監督が1年半をかけて撮った初作品です。2009年度日本ジャーナリスト会議(JCJ)新人賞を受賞しています。
上映後の監督のゲストトークでは、映画制作のきっかけや外国での初めての映画撮影についてのエピソードなどが語られました。

Q この映画をつくることになったきっかけは何ですか?
早川監督 今から2年ちょっと前、ジャーナリズムを勉強するための留学のつもりで行ったイギリスで観光をしている途中、ブライアンに出会いました。ブライアンと彼の仲間たちの活動を知り、「なぜこのような活動ができるのだろうか」「この国はどんな国なのだろう」と疑問に思ったのが、映画を撮ることにしたきっかけです。
 もともと、日本で、休日を利用してホームレスの取材をしていて、その結果をまとめて新聞社に持ち込んだところ、ボツにされました。それで、インターネットのニュースサイトに掲載してもらったところ、サイトが“炎上”して、3分間のテレビニュースになりました。その際、テレビクルーの撮影に立ち会い、被写体の表情や顔の皺、爪の垢などの映像の持つ力に驚きました。それで、記事を書くことだけでなく映像にも興味を持つようになり、5万円程度の家庭用のビデオカメラを買ったのが映像との関わりの発端です。

Q 撮影中にたいへんだったことは何ですか?
早川監督 イギリスではアジア人に対する差別が実態としてあって、銀行の窓口で見た目で判断され、口座開設に3ヶ月も待たされた経験があります。私は、ネイティブ並みに英語はできず、背が小さいため、日常生活においてそれらのことで得することは何もないのですが、ドキュメンタリーを撮るためには役立ちました。というのも、自分が一人前として認められていない分、カメラを向けても相手が構えず、自然体で映ってくれて、まわりの協力を得やすかったということもあります。

Q ブライアンをはじめ、映画に出てくる人々みんなが心を開いて映っているのが分かりますが、彼らとの関係の築き方で気をつけたことは何かありますか?
早川監督 気をつけたことというよりも、難しかったことがあります。彼らは、自分たちの主張したいことについてはとても熱心に、歌を交えたりして陽気に話してくれるのですが、自分が撮りたい内容でも彼らにとって都合の悪いことや言いたくないことについては話してくれませんでした。その点が最後まで残り、一歩踏み込むことの難しさを感じました。

Q 撮影中の実体験として、驚いたことや感動したことがありましたか?
早川監督 最初はホームレスや平和運動をブログのネタくらいの気持ちで撮っていました。しかし、デモを撮っている時に出動した機動隊や警察に2mを飛ばされたり、10万人規模のデモが暴動化して、何人ものサポーターが逮捕されたり、日本では考えられない現場を目の当たりにしました。警察に100発殴られて1発返すくらいの応戦しかしていないのに、翌日の新聞には、デモが暴動化して、何名かが逮捕されたという記事しかなく、事実が全く変えられていると思い、マスコミの情報操作にびっくりしました。

 最後に、監督から「今後も、平和活動はもちろん、皆さんが後悔しない人生の一歩を踏み出すための勇気につながるようなドキュメンタリーを撮っていきたい。」とメッセージが送られました。

(是澤)