映画祭2002シンボルマーク あいち国際女性映画祭2002
作品紹介

メインプログラム
日本初公開作品3本を含む世界的に活躍する新進気鋭の女性映画監督等の作品17本を特集上映。
鏡の女たち ネバー・マインド・ザ・ウォール ガイア・ガールズ
家族の旅立ち ワイキキ・ブラザーズ 彼女たちの時間
アンジェリカとローネの夏休み 不実の愛、かくも燃え MON−ZEN
平塚らいてうの生涯 アイ・ラブ北京 私が女になった日 キルミー・レイター
火星のカノン シャーロット・グレイ
タラウマラの村々にて DV−ドメスティック・バイオレンス

日本映画名作 愛知県興行協会協賛特別企画 日本映画名作シリーズ
日本映画の名作4本を愛知県興行協会の協賛により特別上映。
また逢う日まで 浮雲 二十四の瞳 秋津温泉

          メインプログラム

鏡の女たち 写真
[日本初特別上映作品]
 日本語字幕付 
監督・岡田茉莉子さん
来場予定
鏡の女たち  特別上映
9月4日(水)10:00/ウィルホール
日本/2002年/カラー/129分
監督・脚本:吉田喜重
出演:岡田茉莉子、田中好子、一色紗英
製作:グルーヴコーポレーション、現代映画社、ルートピクチャーズ、グルーヴキネマ東京
特別協力:フランス国立映画センター
20世紀をふり返るとき、原爆投下は忘れることができない事実−被爆者である老婦人と記憶をなくした娘、そして孫娘の三代の女性が半世紀前のあの日をたどり、広島へ。やがて家族の絆とやすらぎを取り戻していくのだった。原爆にも負けない女性たちの不思議な生命力を描いた大作。14年ぶりにメガホンをとった吉田喜重監督が描く女性映画の集大成。カンヌ国際映画祭特別招待作品。

ネバー・マインド・ザ・ウォール 写真
[日本初公開作品]
監督来場予定
ネバー・マインド・ザ・ウォール
9月4日(水)14:00/ウィルホール
9月5日(木)19:00/大会議室
9月7日(土)13:30/知立市文化会館
9月8日(日)13:30/犬山国際観光センター
英題/Never Mind The Wall
ドイツ/2001年/カラー/94分
監督:コニー・ウルサー
脚本:ナジャ・ブランクホルト
出演:アンナ・ベスロー、アントニオ・ワニック
1982年のベルリン−まだ壁があった時代。西側に住む17歳の少女ニールは祖母の葬儀のため東側へ。そこでパンクロッカー・キャプテンと出会い、一目で恋に落ちてしまう。一途な恋ゆえに東側へ度々入国するようになったニールは秘密警察に目をつけられ、二人は引き裂かれてしまう。ひたすら愛だけを頼りに、壁という障害を乗り越えようとする若い二人の爽やかなラブ・ストーリー。

ガイア・ガールズ 写真
[愛知初公開作品]
日本語字幕付
ガイア・ガールズ
9月7日(土)18:50/ウィルホール
英題/Gaea Girls
イギリス/2000年/カラー/106分
監督:キム・ロンジノット、ジャノ・ウィルアムズ
撮影・製作:キム・ロンジノット
出演:長与千種
配給:エスパース・サロウ
女子プロレス界のカリスマ長与千種率いるガイア・ジャパンには、いつかリングにあがり、栄光を得ることを夢見る少女たちが日々練習を重ねている。厳しい練習や上下関係に耐えながら送る毎日は脱落者も多い。その中のひとり竹内彩夏がプロテストを受けるまでを中心に、カメラは彼女たちを追う。女子プロレスというハードな世界で力いっぱい輝く女性たちの感動的なドキュメンタリー。

家族の旅立ち 写真
[日本初公開作品]
マリア・ヴルグラー・リッチさん来場予定
家族の旅立ち
9月5日(木)10:00/ウィルホール
9月6日(金)18:50/大会議室
9月7日(土)13:30/師勝町民ホール
英題/Minor Mishaps
デンマーク/2001年/カラー/109分
監督:アネット・K・オルセン
脚本:キム・フペス・オーケソン
出演:イエスパ・クリステンセン、ジャニー・ファウッショー、ヨルゲン・シール
突然の母の死によって、家族それぞれの悩みが浮き彫りになる群像劇。残された家族が様々な不幸な体験をし、家族とは何かを考えていく。主婦の恋愛、仕事ばかりで家庭を省みない夫、親の愛情を得たいと思う姉妹たち等、現代社会の問題点を多く含む家族のありかたを問う作品となっている。ベルリン映画祭2002ベストヨーロピアン賞受賞作品。

ワイキキ・ブラザーズ 写真
[愛知初公開作品]
監督来場予定
ワイキキ・ブラザーズ
“ワイキキ・ブラザーズ”というバンドで生計をたてる男。しかしドサ回りに疲れた彼らはやがて解散することになる。田舎に帰ってやり直そうとする男は、昔のバンド仲間や初恋の人に会い、昔を懐かしむが…。80年代の高校生たちの生活を感じさせるノスタルジー、また懐メロで韓国では大ヒットし、全州映画祭でオープニングを飾った。中年の悲哀を感じさせる秀作。

彼女たちの時間 写真
[愛知初公開作品]
彼女たちの時間
9月5日(木)18:50/ウィルホール
英題/Replay 原題/La Repetition
フランス/2000年/カラー/96分
監督:カトリーヌ・コルシニ
脚本:カトリーヌ・コルシニ、マルク・シリガス
撮影:アニエス・ゴダール
出演:エマニュエル・ベアール、パスカル・ブシェール
配給:日活
、トライエム
かつて舞台女優を目指していた二人の女が10年ぶりに再会する。ナタリーは夢を実現させ、ルイーズは歯科技工士をしていた。ルイーズはナタリーを女優として成功させようと代理人となるのだが、やがて二人の関係は複雑になってゆく…。フランスのトップ女優エマニュエル・ベアールの魅力が見事に活かされている女性映画人の感性にあふれたフランス映画。

アンジェリカとローネの夏休み 写真
[愛知初公開作品]
監督来場予定
アンジェリカとローネの夏休み
9月4日(水) 18:50/大会議室
9月6日(金)10:00/ウィルホール
9月7日(土)13:30/豊川市民文化会館
英題/Send More Candy
デンマーク・スウェーデン/2001年/カラー/76分
監督・脚本:セシリア・ホルベック・トリアー
出演:ホーディル・ウードセン、ペール・オスカション
都会育ちの姉妹がひと夏を祖父母のもとで過ごすことに。家畜に囲まれた祖父母の家で、最初はとまどうが、やがてお互い心を通わせていく。しかし、姉妹は祖父母のために一肌脱ごうとするあまりトラブルを起こしてしまう。都会と田舎、子供と老夫婦といったカルチャーギャップを越えたほのぼのストーリー。
短編アニメ「いばらの垣根」を併映
いばらの垣根
英題/The Hedge of Thorns
ノルウェー/2001年/カラー/13分
監督:アニタ・キリー

不実の愛、かくも燃え 写真
[愛知初公開作品]
不実の愛、かくも燃え
9月6日(金)14:00/ウィルホール
英題/Faithless
スウェーデン/2000年/カラー/154分
監督:リヴ・ウルマン
脚本:イングマール・ベルイマン
出演:レナ・エンドレ、エルランド・ヨセフソン
配給:ムービーテレビジョン
映画監督である男と世界的に名を馳せた指揮者である彼の親友、そしてその美しい妻−3人の友情は永遠に続くように見えたが…。夫の親友との燃え上がる恋の炎は、すべての運命を焼き尽くす業火に変わる。巨匠イングマール・ベルイマンが自分自身をモデルとして執筆した脚本を基に、ベルイマン作品の名女優でもあり、かつてのパートナーでもあったリヴ・ウルマンが監督した自伝的大作。

MON−ZEN 写真
[愛知初公開作品]
MON−ZEN
9月6日(金)18:50/ウィルホール
英題/Enlightment Guaranteed
ドイツ/1999年/カラー/108分
監督・脚本:ドーリス・デリエ
脚本協力:ルート・シュタードラー
出演: ウーヴェ・オクセンクネヒト、グスタフ=ペーター・ヴェーラー
配給:キネマ旬報社=セデックインターナショナル
兄弟ふたりが人生をやり直そうと禅の修業のために日本へやってきた。禅寺へ行く途中、彼らは東京のネオン・ジャングルに迷い込む。禅の教えを頭では理解しているつもりでも、どうしようもない現実に、ふたりは自らの力だけが頼りとなっていく。あなたを不思議の国ニッポンへ誘う、ドイツ人兄弟から見た日本の現実や禅の世界を映し出すユニークな作品。

平塚らいてうの生涯 写真
[愛知初公開作品]
監督来場予定
元始、女性は太陽であった 平塚らいてうの生涯
9月7日(土)10:00/ウィルホール
日本/2001年/カラー/140分/16ミリ
監督・脚本:羽田澄子
製作:青木生子
企画:平塚らいてうの記録映画をつくる会、自由工房作品
配給:岩波ホール
女性の解放と世界の平和のために生きた平塚らいてう(1886〜1971)の生涯を描くドキュメンタリー。『青鞜』の創始者、らいてうの人生は日本の近現代における女性運動の歴史そのものである。この映画で描かれた気負いなく女性としての自立を体現し、禅をとおして内面を探求するらいてうの姿は、特別な存在ではなく、とても身近に感じられる。

アイ・ラブ北京 写真
[愛知初公開作品]
アイ・ラブ北京
9月7日(土)14:00/ウィルホール
英題/I Love Beijing
中国/2000年/カラー/87分
監督:ニン・イン
脚本:ニン・イン、ニン・ダイ
出演:ユイ・レイ、ズオ・バイタオ、ガイ・イー、タオ・ホン
配給:ムービーテレビジョン
1999年北京は建国50周年の祝賀を迎えるため、街のいたるところで、改革作業が行われていた。新しい時代の転換期を迎え、急激な変化を見せる社会形態と後戻りできない歴史の瞬間のなか、タクシー運転手フォン・ダーは社会にもまれていく…。妻と別れてからも、さまざまな女と関係を持つがフォン・ダーの心の隙間は埋められない。北京の夏を舞台にしたほろ苦い青春物語。

私が女になった日 写真
[愛知初公開作品]
私が女になった日
9月7日(土)16:30/ウィルホール
英題/The Day I Became a Woman
イラン/2000年/カラー/78分
監督:マルズィエ・メシュキニ
脚本:モフセン・マフマルバフ
出演:ファテメ・チェラグ・アザル、シャブナム・トルーイ、アズィゼ・セッディギ
配給:ギャガ・コミュニケーションズ
チャドルを初めて身にまとう日を迎えた少女、ハッワ。離婚を望みながら自転車レースに参加する女、アフー。そして幸せなウェディングを夢見た老女、フーラ。イスラム社会に暮らす女性たちの自立した想いは、コバルトブルーが美しいキシュ島を舞台に、ゆっくりとした時を刻みながら、旅立っていく。逞しく生きる女性たちとその心の機微を鮮やかに捉えた、夢のような珠玉作。

キルミー・レイター 写真
[愛知初公開作品]
キルミー・レイター
9月4日(水)18:50/ウィルホール
英題/Kill Me Later
アメリカ/2001年/カラー/89分
監督:ダナ・ラスティグ
脚本:アネット・ゴリーディ・グティエレズ
出演:セルマ・ブレア、マックス・ビーズリー
配給:メディア・スーツ
不倫に疲れて自暴自棄になり、銀行の屋上から飛び降りようとした銀行員ショーン。そこへ警官に追い詰められた銀行強盗が逃げてくる。死にたいショーンは「あとで殺してくれるなら」という条件付で人質となり、一緒に逃亡することになる。やがてお互いの心が触れ合い、新たな希望が芽生えていくが、捜査の手も伸びてきて…。24時間限定の愛が始まる!

火星のカノン 写真
[愛知初公開作品]
 日本語字幕付 
監督・中村麻美さん来場予定
火星のカノン
9月8日(日)10:00/ウィルホール
日本/2001年/カラー/121分/35ミリ
監督:風間志織
脚本:小川智子、及川章太郎
出演:久野真紀子、小日向文世、中村麻美
配給:アルゴ・ピクチャーズ
毎週火曜日だけデートする関係の絹子と公平。公平には家庭があるので、それ以外の日は会わない。ある日路上詩人、真鍋とその居候、聖と意気投合した絹子は、食事に行く途中、娘といる公平を目撃してしまう。落ち込む絹子を慰める聖。やがて三角関係が生まれていき…。30歳目前にして不倫をしている都会のOLという現代の世相を映し出す珠玉作。東京国際映画祭アジア賞受賞作品。

シャーロット・グレイ 写真
[愛知初公開作品]
シャーロット・グレイ
9月8日(日)14:00/ウィルホール
英題/Charlotte Gray
イギリス・オーストラリア/2001年/カラー/121分
監督:ギリアン・アームストロング
脚本:ジェレミー・ブロック
出演:ケイト・ブランシェット、ビリー・クラダップ
配給:UIP映画
恋とレジスタンスの中で、新たなアイデンティティを見出すシャーロット・グレイを主人公に、一人の女性の情熱的な魂の旅を描き出す。第二次世界大戦中、行方不明になった恋人を探しに、スコットランドの女性シャーロット・グレイは名前を変え、すべてを捨ててフランスのレジスタンスに参加する。「エリザベス」のケイト・ブランシェットが強く生きるヒロインを演じている。

タラウマラの村々にて 写真
[愛知初公開作品]
監督来場予定
タラウマラの村々にて
9月6日(金)14:00/大会議室
日本/2001年/カラー/118分/16ミリ
監督・製作・脚本・撮影・編集:山崎博子
製作・配給:ジャクスタ・ピクチャーズ
NGO「風の学校」はアジア・アフリカで農業や井戸掘りの国際協力をしている。今回はメキシコ山中のタラウマラ先住民族の村々で井戸掘りを頼まれた。井戸掘り専門家・石田恵慈さんを派遣したが、そこは岩盤地帯でさまざまな困難が立ちはだかった。そんな過酷な環境のタラウマラで、その地に住む人々やその生活に次第に惹かれていく石田さんの3年間を追ったドキュメンタリーである。

DV−ドメスティック・バイオレンス 写真
[愛知初公開作品]
DV−ドメスティック・バイオレンス 特別上映
9月8日(日)10:00/大会議室
アメリカ/2001年/カラー/16ミリ/195分
監督・編集・録音・製作:フレデリック・ワイズマン
フィルム提供:(財)国際文化交流推進協会(エース・ジャパン)
アメリカ・フロリダ州で最大のDV被害者保護施設でのインタビューを中心に、アメリカでの家庭内暴力の実情を淡々とつづるドキュメンタリー。カメラは通報現場にかけつけた警察官の、また母親についてきた子供の目とともに移動する。そこに答えは見つからない。この映画を通してDV被害者、加害者、そしてケアする人たちすべてが考え、語り合ってほしい。


          日本映画名作

また逢う日まで 写真 また逢う日まで
上映日:9月4日(水)10:00/大会議室
日本/1950年/白黒/111分
監督:今井正 脚本:水木洋子、八住利雄
出演:岡田英次、久我美子
ロマン・ロランの小説「ピエールとリュイス」を基にしたラブ・ストーリー。空襲警報の鳴り渡る地下鉄のホームで出会った二人。やがて恋に落ちるが、戦争によって二人は引き裂かれる。
浮雲 写真 浮雲
上映日:9月5日(木)10:00/大会議室
日本/1955年/白黒/124分
監督:成瀬巳喜男 脚本:水木洋子
出演:高峰秀子、岡田茉莉子
赴任先のインドシナで愛し合った妻ある男を、ゆき子は地の果てまでも追いつづける…。女優高峰秀子の名を映画史に刻む成瀬巳喜男監督の代表作。原作は林芙美子。
二十四の瞳 写真 二十四の瞳
上映日:9月6日(金)10:00/大会議室
日本/1954年/白黒/155分
監督・脚本:木下恵介
出演:高峰秀子、月丘夢路、小林トシ子
壺井栄の名作の映画化。昭和3年の小豆島−若き女教師、大石久子が赴任した。それから18年、12人の生徒との師弟愛が戦争や貧困、家族制度などによって踏みにじられていく悲劇を描く。
秋津温泉 写真 秋津温泉
上映日:9月7日(土)10:00/大会議室
日本/1962年/112分
監督・脚本:吉田喜重
出演:岡田茉莉子、長門裕之
岡田茉莉子が企画し、吉田喜重が脚色・監督した名作。敗戦の直前、岡山県の山奥の温泉“秋津荘”に結核の治療でやってきた青年と宿の娘の愛を美しい四季をバックに描く。


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